法人カードには経費決済やポイント還元だけでなく、従業員向けの福利厚生サービスが付帯しているカードがあります。レジャー施設の割引、スポーツクラブの優待、宿泊施設の特別料金など、追加費用なしで従業員に提供できる福利厚生は、中小企業にとって魅力的な選択肢です。
この記事では、法人カードに付帯する福利厚生サービスの内容、活用方法、メリットを解説します。

法人カードに付帯する福利厚生サービスの種類
福利厚生代行サービスとの連携
一部の法人カードには、「ベネフィット・ステーション」や「クラブオフ」などの福利厚生代行サービスが無料または優待価格で付帯しています。通常は月額会費が必要なこれらのサービスが、カードを持っているだけで利用可能になるのは大きなメリットです。
福利厚生代行サービスでは、以下のような優待が利用できます。
- レジャー施設(遊園地、動物園、映画館など)の割引
- 宿泊施設(ホテル、旅館)の特別料金
- スポーツクラブ・フィットネスの優待
- 飲食店の割引クーポン
- 育児・介護サービスの優待
- スキルアップ講座・資格取得の割引
カード会社独自の優待サービス
福利厚生代行サービスとは別に、カード会社が独自に提供する優待もあります。レストランのコース割引、ショッピング優待、トラベルサービスなど、カード会社ごとに特色のあるサービスが用意されています。
健康・医療サポート
一部の法人カードには、健康診断の優待や医療相談サービスが付帯しています。従業員の健康管理を支援するサービスは、企業の安全配慮義務の観点からも活用する価値があります。
福利厚生サービスを活用する3つのメリット
メリット1:追加コストなしで福利厚生を充実できる
法人カードの年会費の中に福利厚生サービスが含まれているため、別途契約する必要がありません。特に従業員数が少ない中小企業にとっては、単独で福利厚生代行サービスを契約するよりもはるかに割安に福利厚生を提供できます。
メリット2:従業員満足度の向上
福利厚生の充実は従業員の満足度とモチベーションに直結します。レジャーや旅行の割引、スポーツクラブの優待など、従業員が実際に使えるサービスを提供することで、働きがいのある職場環境を作れます。厚生労働省の「就労条件総合調査」によると、福利厚生制度に満足している従業員は離職率が低い傾向にあります。特に20〜30代の若手社員は福利厚生を重視する割合が高く、転職先選びの基準として「福利厚生の充実」を挙げる方が約60%に上るというデータもあります。
メリット3:人材採用・定着率の改善
福利厚生の充実は、採用活動でのアピールポイントにもなります。「大手企業並みの福利厚生を用意しています」と打ち出すことで、優秀な人材の獲得に貢献します。

福利厚生サービスの活用事例
社員旅行・チームビルディング
宿泊施設の優待を活用して、社員旅行やチームビルディングイベントのコストを削減できます。通常料金から10%〜30%程度の割引が受けられるケースもあり、参加人数が多いほど節約効果が大きくなります。たとえば、1泊1万5,000円のホテルが20%引きで1万2,000円になる場合、10人の社員旅行なら3万円の節約です。年に数回のイベントを考えれば、法人カードの年会費を福利厚生の割引だけで十分に回収できるケースも珍しくありません。
健康増進プログラム
スポーツクラブやフィットネスジムの法人優待を活用し、従業員の健康増進を支援できます。月会費の割引や、トライアル利用の無料提供など、具体的なサービス内容はカード会社の提携先によって異なります。
スキルアップ支援
オンライン講座やセミナー、資格取得スクールの割引を活用して、従業員のスキルアップを支援できます。自己啓発の支援は従業員のキャリア開発につながり、企業の成長にも貢献します。
映画・レジャーのリフレッシュ
映画チケットの割引やレジャー施設の優待を、従業員のリフレッシュ手段として提供できます。福利厚生の中でも利用率が高いサービスのひとつで、従業員からの評判も良い傾向にあります。
福利厚生サービスは「提供している」だけでなく、「従業員に知ってもらい、使ってもらう」ことが重要です。定期的に利用可能なサービスの一覧を社内に共有し、活用を促進しましょう。
福利厚生サービスが充実した法人カードの選び方
付帯する福利厚生代行サービスの内容を確認
カード会社によって提携している福利厚生代行サービスが異なります。従業員のニーズに合ったサービスが含まれているかを確認しましょう。
追加カードでも福利厚生が利用可能か確認
福利厚生サービスは本カード会員のみが対象なのか、追加カード(社員カード)の保有者も利用できるのかを確認します。社員全員が利用できなければ、福利厚生としての意味が薄れます。
年会費と福利厚生のバランス
福利厚生サービスが充実したカードは年会費が高めの傾向があります。福利厚生代行サービスを単独で契約した場合のコストと比較し、法人カードの年会費のほうが安ければ、カード経由での利用がお得です。
よくある質問
Q. 従業員数が少なくても福利厚生サービスは使えますか?
はい、法人カードの付帯サービスであれば、従業員数に関係なく利用できます。1人の個人事業主でも、カード会員であれば福利厚生サービスを利用可能です。
Q. 福利厚生サービスの利用に追加費用はかかりますか?
法人カードに付帯するサービスであれば、基本的に追加費用はかかりません。一部の特別プランやプレミアムサービスでは別途費用が必要な場合があります。
Q. 福利厚生サービスの費用は経費にできますか?
法人カードの年会費は「支払手数料」や「諸会費」として経費計上でき、その中に福利厚生サービスの費用が含まれているため、間接的に経費扱いとなります。従業員が直接利用する優待の割引分については、特に仕訳は必要ありません。
Q. 退職した社員の福利厚生サービスの利用は停止されますか?
追加カードを回収し解約すれば、退職した社員のサービス利用は自動的に停止されます。カードの回収漏れがないよう注意しましょう。
Q. 既に福利厚生代行サービスを契約している場合は重複しますか?
既存の福利厚生代行サービスと法人カードの付帯サービスが重複する場合があります。どちらのサービスがより充実しているかを比較し、重複分は片方を解約してコストを削減することも検討しましょう。

まとめ
法人カードに付帯する福利厚生サービスは、追加コストなしで従業員に多様な優待を提供できる効率的な手段です。レジャー施設の割引、スポーツクラブの優待、健康サポートなど、従業員のニーズに合ったサービスが含まれているカードを選びましょう。
大切なのは、サービスの存在を従業員に周知し、実際に活用してもらうことです。定期的な情報共有と利用促進を行うことで、従業員満足度の向上と人材の定着率改善につなげていきましょう。

