営業車や社用車を使う企業にとって、ETCカードは欠かせないビジネスツールです。高速道路の料金をまとめて管理できるだけでなく、法人カードに紐づけて発行すれば経費精算も格段に楽になります。
この記事では、法人カード付帯のETCカードの選び方や、年会費無料で発行できるカード、複数枚発行に対応したカードについて詳しく解説します。

法人カードのETCカードとは
法人カードのETCカードは、法人クレジットカードの追加カードとして発行されるETCカードです。高速道路の利用料金が法人カードの利用明細にまとめて記載されるため、経費管理が一元化されます。
法人向けETCカードは、大きく分けて以下の2種類があります。
クレジットカード付帯型:法人クレジットカードに紐づけて発行するETCカードです。年会費無料のものも多く、ポイント還元も受けられるのがメリットです。
法人ETCカード(クレジット機能なし):高速道路6会社が発行するETCカードで、クレジット契約なしで発行できます。ただし手数料がかかるケースがあり、ポイント還元もありません。
コストとポイントの観点から、クレジットカード付帯型のETCカードの方がお得であることがほとんどです。
なお、ETCカードを使うには車にETC車載器が必要です。社用車に車載器が付いていない場合は、あわせて準備しておきましょう。
年会費無料でETCカードを発行できる法人カード
JCB法人カード
JCB法人カードは、ETCカードを年会費・発行手数料ともに無料で複数枚発行できます。発行枚数の上限がないため、社用車の台数に合わせて必要な枚数を申し込めるのが大きな特徴です。本カードの年会費は初年度無料、2年目以降1,375円(税込)と手頃です。
JCB Biz ONE
JCB Biz ONEは本カードもETCカードも年会費無料で、ポイント還元率も1.0%と高水準です。ただし、ETCカードは1枚のみの発行となるため、車両が1台の個人事業主やフリーランスに向いています。
三井住友カード ビジネスオーナーズ
三井住友カード ビジネスオーナーズのETCカードは、初年度無料で、2年目以降も前年に1回以上ETC利用があれば年会費が無料になります(利用がない場合は550円/税込)。高速道路を定期的に利用する企業なら実質無料です。

複数枚ETCカードを発行できる法人カード
社用車を複数台保有する企業では、ETCカードの発行枚数が重要な判断基準になります。
- JCB法人カード:ETCカード(ETCスルーカードN)を複数枚発行可能・年会費および発行手数料は無料(※所定の審査により希望の枚数を発行できない場合あり)
- アメックスビジネスゴールド:5枚まで年会費550円(税込)/枚
- 三井住友ビジネスカード:複数枚発行可能(前年利用で無料)
- オリコ EX Gold for Biz:ETCカード年会費無料
ETCカードの年会費は1枚あたりの金額なので、枚数が増えるほどコストに差が出ます。10台以上の社用車がある場合、年会費無料のカードを選ぶことで年間数千円以上のコスト差になります。
複数のETCカードを車ごとに管理する場合は、ETCカード用のケースに入れておくと保管時の取り違えを防ぎやすくなります。
ETC利用で高速料金を節約する方法
ETCカードを使うこと自体で、さまざまな割引が受けられます。
休日割引:土日祝日の地方部の高速道路料金が30%割引になります(普通車・軽自動車等が対象。東京・大阪近郊は対象外で、ゴールデンウィークやお盆、年末年始などに対象外となる日があります)。
深夜割引:午前0時~午前4時の間に走行すると、全国の高速道路で30%割引が適用されます。
平日朝夕割引:平日の朝6時~9時、夕方17時~20時に地方部の高速道路を利用すると、1ヶ月の利用回数に応じて還元が受けられます。5~9回なら約30%、10回以上なら約50%(いずれも1回あたり最大100km相当分まで)が、翌月にETCマイレージサービスの還元額として付与されます(ETCマイレージサービスへの登録が必要。東京・大阪近郊は対象外)。
ETCマイレージサービスに登録しておくことで、利用額に応じたポイントが貯まり、無料通行分に交換できます。法人カードのポイントとの二重取りも可能ですので、忘れずに登録しておきましょう。
ETCカードの管理と注意点
- ETCカードは法人カードの限度額を共有するため、利用額に注意
- ETCカードの有効期限は法人カードと異なる場合がある
- 車両の入れ替え時にETCカードの移し忘れに注意
- ETCカードの盗難・紛失時はすぐにカード会社に連絡
複数のETCカードを社員に渡す場合は、各カードの利用状況を定期的に確認し、不正利用がないかチェックすることも大切です。カード会社のWeb明細やアプリで利用履歴を確認できるため、月次で確認する運用を取り入れましょう。

ETCカードの発行手順
法人カード付帯のETCカードは、以下の手順で申し込みます。
- 法人クレジットカードを発行する(すでに持っている場合は不要)
- カード会社のWebサイトまたは電話でETCカードの追加を申し込む
- 審査後、1~2週間でETCカードが届く
- 届いたカードを車載器に挿入して利用開始
- ETCマイレージサービスに登録する(任意だが推奨)
最近ではWebから簡単に追加申し込みができるカード会社がほとんどです。JCBやアメックスは会員専用サイトからの申し込みが可能で、別途書類の提出は不要です。
よくある質問
Q. ETCカードだけを作ることはできますか?
クレジットカード付帯型のETCカードは、法人カードの追加カードとして発行されるため、法人カード本体の契約が必要です。クレジット機能なしのETCカードは、高速道路会社から直接申し込むことができます。
Q. ETCカードの利用明細は確認できますか?
はい、法人カードの利用明細にETCの利用分も含まれて表示されます。日時・インターチェンジ名・料金が記載されるため、経費精算にそのまま活用できます。
Q. ETCカードを社員に渡す際のルールは?
ETCカードの管理規程を設け、利用目的の制限や返却ルールを明文化しておくことをおすすめします。私的利用を防止するために、利用明細の定期チェックも重要です。
規程づくりに慣れていない場合は、社内規程の作り方をまとめた本を参考にする方法もあります。

まとめ
法人カードのETCカードは、高速道路料金の一括管理と経費精算の効率化に欠かせません。年会費無料でETCカードを発行できるJCB法人カードやJCB Biz ONE、条件付き無料の三井住友カード ビジネスオーナーズなど、選択肢は豊富です。社用車の台数や利用頻度に合わせて、最適なカードを選びましょう。
参考:ETC利用照会サービス / ETCマイレージサービス / JCB法人カード公式

